安彦良和-WORLD WorkList-Animation わんぱく大昔クムクム |
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01.作品データ■放送時期:1975年10月03日-1976年03月26日 全26話
■放送局:毎日放送 ■制作:ITCジャパン ■プロデューサー:柴山達雄 ■監督:りんたろう ■原作・キャラクターデザイン:安彦良和 ■音楽:宇野正寛 ■美術監督:半藤克美・伴一成 ■音響監督:加藤敏 ■脚本:多地映一・吉田喜昭・安彦良和 ■作画監督:矢沢則夫・森田浩光・安彦良和 ■主題歌
02.安彦氏の仕事■原作・脚本・キャラクターデザイン・作画 担当
この作品当時は、「勇者ライディーン」への出張、新作コンバトラーVの設定、第2子誕生と多忙な時期を送られていた。作品立ち上げ当初にゴタゴタがあり、自作への意欲を喪失していた安彦氏だったが、12話を脚本から作画まで丸ごと担当することで気持ちを切り替えることができ、以後作品に意欲的に向かい合う事が出来たと語っている。 03.作品についてそもそも、この作品の企画は安彦良和氏 (当初は原作「秋津円」のペンネーム。TV放映途中から安彦名義に変わっている) が発案した。当時、バイオレンス系アニメばかりに携わっていたことから、そうした殺伐としたものより、もっとオットリしたものをやりたいと愚痴をこぼしていた安彦氏。そんな愚痴がサンライズ企画部長の耳に入り、「愚痴るぐらいなら自分で書け」と言われ、安彦氏がそれに応えたモノ。
こうして制作されたアウトラインが電通を通じて製菓会社(グリコ)の目にとまり、チョコレート(ペロティ)のイメージキャラクターに「クムクム」が採用されることに決まった。しかし、スポンサーが決まったまでは良かったが、監督を誰にするかで話は立ち往生することに。当初は発案者である安彦氏に話が回ってきたモノの、まだ3年足らずのキャリアしかなかった彼は躊躇してしまう。・・・結果、電通からの横槍も入り、サンライズがりんたろう氏に白羽の矢を立てる。 りん氏に話が回った時点で出来ていたのはメインキャラだけ。しかも、そのメインキャラを決めないと商品(チョコレート)が出ないということから、電通・グリコの両社担当の前で描き出来たのが「クムクム」であった。 尚、安彦氏とりん氏が初顔合わせした際に言った言葉は、「おまえ、ひょこっと思いつきで企画書書いて、それで売れるなんていうのは本来ありえないことなんだよ」という発言。以後のインタビューなどでもよく語られるエピソードで、よほど安彦氏の心に残った言葉だと思える。 「クムクム」を作る際には「ムーミン」のイメージがあったと、安彦、りん両氏ともに語っている。(二人とも「ムーミン」の制作に関わっている経緯がある) しかし安彦氏は同時に、(りん氏は)意図的に「ムーミン」とは違う方向性に引っ張っているとも言う。 りん氏曰く、自身のなかで「ムーミン」という作品の良し悪しが生き続け、「ムーミン」のようにはしたくないという気持ちと、「ムーミン」で出来なかったことを出してみたいという気持ちが同時にあったという。しかし、同じようなメルヘン調でありながら、「クムクム」はより人間っぽいドラマであるため、むしろ宮沢賢治や坪田讓治などのイメージを要素として意識した。また、同時に「少年と父親」というモチーフにも強くこだわりを持っている。 制作後、両氏共に共通した認識は、やり残した部分、物足りない気持ちが残っているということ。制作時間がなく即スタート、原作も無い状態でぶっつけ本番状態だったため、結局スタッフ間でイメージを煮詰める間もなく、常道パターンに陥る部分があった。 「少年と父親」というモチーフが根底にある作品だが、もっとダメ親父のパルパルにしたかったとりん氏は後述している。スポンサーからは「カッコの悪い親父だと作品にならない」とお叱りが入るが、実際に身の回りにいる親父なんて格好の悪いもの。16話で親父に怒られクムクムが家出する話では、スポンサーからクレームがついたが、周りのスタッフからのフォローもあり、そのまま放映してしまった経緯もある。 余談だが、当初の制作ノートや企画書段階では「クムクム」という表記だけで、「わんぱく大昔」がタイトルに加わるのは放送途中からである。 (参考:animage RomanAlubum Deluxe41「1981年3月刊行」)
04.あらすじ ■はるかな大昔、原始時代。わんぱくで好奇心いっぱいな元気な子、クムクムは仲間のアロン、チルチル達と身近な冒険に繰り出す。家族や村人、そして森の動物たちとの心温まる交流が時には恵み深く、時には荒々しくあった大自然のなかで繰り広げられる生活物語。 05.サブタイトルリスト
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