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安彦良和画集
-機動戦士ガンダム ジ オリジン-
安彦良和 (著)
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8年間の軌跡をここに
01.画集について
■この画集は、月刊ガンダムエース 2001年7月号から2008年12月号まで、実に8年間に及ぶ表紙画を収録したものです。漫画雑誌用表紙というコンセプトで、これほどのイラストが描かれたことは前例がないという触れ込み。言うなれば、「ガンダムエース」という商品のボックスアート集という立ち位置です。従って、「安彦氏の画集だから」という理由だけで購入すると、微妙に肩透かし状態に陥るかも知れません。
■今回の画集は、既にGAの表紙で見たことのあるイラストばかりなのですが、GAではかなりのCG加工が施されていたりするものですから、純粋な安彦画とは言えず僅かながらにも不満がありました。今回は、そういったCGが取り払われたオリジナルの安彦画をGA誌サイズよりも大きい、A4サイズで堪能できるのが嬉しところ。
残念ながら元のオリジナル原画と比較できないので、原画を忠実に再現しているのかどうか分かりませんが、充分鑑賞に堪えうる発色ではないでしょうか。紙質は旧来からの画集によく使われている紙と大差ないかと思われます。これより上質になると本の価格がもっと高くなってしまうので仕方ないですよね。
ただ、カバーについてはコーティングされていないので、何度も鑑賞しているといずれ手垢がついて汚れそうな予感がします。保存用にもう一冊購入すべきでしょうか・・・。いや、いずれオリジン完結後に「完全版」が出るでしょうから、そちらを保存版にすべきかな。
■それと、カバーイラストが素っ気ないところは残念。久々のイラスト集なのですから、カバーぐらい気合いを入れたイラストが見たかったところです。
■イラストが76枚まとめて見られるのは壮観なのですが、「比較する」という意味で、イラストの合間にGAの実際の表紙が挿入されているのは、ハッキリ言って不要かと。画集でする企画ではないのでは?と思いますね。しかもスキャンしたと思える縮小表紙は微妙にピンボケしてるし(苦笑) あとは、安彦氏本人のコメントがなく、少し寂しい感じがします。
しかしイラストを眺めていると、やっぱり生原画を見たくなってくるものですね。以前、原画展で並べられていたのを覚えていますが、またいつか一堂に並べられた原画展が開催されないものでしょうか。
■付録として、GA表紙用として原画に特殊加工を加える行程について、オリジンの鉛筆による下書きを36ページ分公開、安彦氏の仕事道具、特別寄稿として、唐沢俊一氏の解説が収録されています。
02.収録内容
■安彦氏仕事場写真 2ページ
■月刊ニュータイプ2001年7月号付録ポスター 1ページ
■月刊ニュータイプ2001年9月号付録ポスター、月刊ガンダムエース2002年9月号付録カード 1ページ
■月刊ガンダムエース 2001年7月号から2008年12月号までの表紙イラスト76枚
■特殊効果 2ページ
■鉛筆線画 8ページ (オリジン下書き原稿36ページ分)
■仕事道具 1ページ
■特別寄稿 唐沢俊一氏 解説6ページ
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