|
機動戦士ガンダムUCユニコーン
MOBILE SUIT GUNDAM UNICORN
アニメ ガイド
福井晴敏 (著)・安彦良和(キャラクターデザイン原案)
|
それは、可能性の獣
01.アニメ化発表について
■2009年4月25日 月刊ガンダムエース6月号誌上にて発表
- 2009年冬に「機動戦士ガンダムUCユニコーン」がアニメ化されることについて、日本で正式に発表されました。(8月22日修正)
- メディアについては未発表です。ただし、GA誌上での福井晴敏氏のコメントで、「第一話の絵コンテ」と語っている部分から、映画ではなさそうです。
- また、スタート時期が「冬」という表現をしていますから、秋からの新番組というのはなさそうです。ただ深夜放送なら「冬」からスタートというのはあり得るかも知れません。
- ネット配信だけというのは実験的な試みですが、世界同時配信ができグローバル化が可能である反面、視聴する人が限られてしまうデメリットもある。追ってBDなどOVA化によるコンテンツ販売で、ある程度コストを回収することも出来るが、コアなファンだけを相手に採算性が取れるのかという点は疑問は残ります。
- 余談ですが、日本で正式発表される以前、2009年4月2日-5日イタリアで開催されたアニメフェスティバル「Cartoons on the Bay
PULCINELLA AWARDS 2009」でユニコーンのアニメ化について「制作中」と発表されていました。
■2009年8月22日「GUNDAM BIG EXPO」にてキャスト&媒体発表
- GUNDAM BIG EXPOと同時に公式サイトも更新されました。当初2009年冬というアナウンスでしたが、2010年春の展開に修正されています。媒体はOVA(1話50分・全6話構成。ブルーレイ、DVD、多言語によるネット配信で世界的に展開するとのこと。
■制作スタッフ(2009年8月22日追記)
- 原案:矢立肇・富野由悠季
- 監督:古橋一浩(るろうに剣心・ハンタ・RDなど)
- 脚本:むとうやすゆき
- キャラクターデザイン原案:安彦良和
- アニメキャラデザ:高橋久美子
- MS原案:大河原邦男
- メカニックデザイン:カトキハジメ、佐山善則、石垣純哉、玄馬宣彦
- メカニカルデザイン協力:明貴美加
- ディスプレイデザイン:佐山善則・上村秀勝
- 設定考証:小倉信也
- ストーリー:福井晴敏
- 音楽:澤野弘之
- 音響監督:木村絵理子
- 美術監督:池田繁美
- 色彩設計:すずきたかこ
- 撮影監督:葛山剛士・田中唯
- CGディレクター:藤江智洋
- 編集:今井大介
- アニメーション制作:サンライズ
■MAIN CAST
- バナージ・リンクス:内山昂輝
- オードリー・バーン(ミネバ):藤村歩
- フル・フロンタル:池田秀一
- リディ・マーセナス:浪川大輔
- マリーダ・クルス:甲斐田裕子
- スベロア・ジンネマン:手塚秀彰
- タクヤ・イレイ:下野紘
- ミコット・バーチ:戸松遥
- ミヒロ・オイワッケン:豊口めぐみ
- アンジェロ・ザウパー:柿原徹也
- カーディアス・ビスト:菅生隆之
- サイアム・ビスト:永井一郎
- アルベルト:高木渉
- フラスト・スコール:小山力也
- ダグザ・マックール:東地宏樹
02.スタッフインタビュー
■GA2009年7月号では、アニメーション・キャラクターデザイン担当の高橋久美子氏のインタビュー&白黒のキャラ設定画の記事、及びアニメーション・メカニカルデザイン玄馬宣彦氏インタビューが掲載。
- 高橋久美子・・・劇場版機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編でアニメーターデビュー。劇場版クラッシャージョウにも参加。キャラデザの仕事では、「カードキャプターさくら」「Witch
Hunter ROBIN」「桜蘭高校ホスト部」など
- サンライズの入社試験に合格し、安彦氏のスタジオで動画を描いた。最初に描いたのが安彦キャラだった。
- 今回のアニメ化コンセプトは、ファースト世代向けに作ろうということ。最初に「CJ」や「ゴーグ」など安彦氏が描いた設定を各種揃えて模写した。安彦画を常に意識して描いているつもり。
- バナージについては、青年と言うより少年に見えるように描いた。これは小説でバナージを指して「まだ子供じゃないか」というセリフが出てきたため。それと、沢山出てくる中年キャラとの対比を意識した。服はインナーにパーカー、ブーツと原作とは異なるデザイン。監督の意向も取り入れ、格好良すぎず、原作とのバランスをとって描いている。
- オードリーは生い立ちもあるので既にイメージが固まっていて迷うことはなかった。オードリーという名前によって少しレトロな雰囲気も入れている。(「オードリー」はレトロ映画「ローマの休日」からとった) 服は作画スタッフが理解しやすく、構造をわかりやすくした。あと、顔を少し小さめにした。顔が小さいと実際の身長よりも高く見えるから。それと、他の人とは少し違うように見せたかった。
- スタジオは既に作画作業に入っており、スタッフも実は壮年の方が多い。UCアニメはオヤジが作るガンダム。体力が続くか心配・・・。
- 玄馬宣彦・・・25歳の時に脱サラアニメーターに。AICに所属後、北爪宏幸氏に師事。動画・原画を学んだ後フリーに。「攻殻機動隊 STAND ALONE
COMPLEX」でメカ作画監督。「PERSONA-trinity soul-」でペルソナデザインを手がける。サンライズでは「ガサラキ」「スクライド」「BRIGADOONまりんとメラン」「結界師」などに参加。
- 2008年夏のPVの絵コンテ、作画監督を務めた。このPVで課題がわかった。
- 全身白のユニコのディテールを実戦で描くと、アップにしたとき線が潰れて黒くなる。線を減らすために実線は極力輪郭線だけにして、パーティングラインは全部「カゲ色」にしてみた。一連の動きで重く見える場合は、パーティングライン自体を描かなくても良い。ポイントとなるカットをキッチリ描けば作画の負担を軽減出来るかも知れない。
- このところハイライトとカゲを入れた、メリハリのきいたカゲ指定が主流だったが、今回はハイライトを極力入れない描き方も試している。
- 原作の福井氏が、PVを見てMSは全体的にマッシブにと注文。デストロイモードは細身なので角度によってバランスが悪く見える。そのため、ユニコモードは若干細めに、デストロイモードはマッシブな方向で描いている。
- 監督の意向で、速さを演出するため、重さや機体が軋む感じ表現できたらと思っている。コクピットの中も高速移動すればパイロットは大変なことになっているはず。ガンダム作品であまり表現されていなかった部分もUCでは掘り下げたい。
|