安彦良和-WORLD WorkList-Comic 機動戦士ガンダムTHE ORIGIN
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君は生き延びられるか?01. はじめに・・・ガンダムとは?■そもそも「機動戦士ガンダム」とは?(既に説明の必要がないカモ知れない) 1979年にTV放映されたアニメーション作品である。「勇者ライディーン」「ボルテス5」「コンバトラーV」「ザンボット3」「ダイターン3」と続いたサンライズのスパ・ロボ路線を継承するアニメだった。アニメーションのSF作品には過去に「宇宙戦艦ヤマト」(1974年放映)という作品があった。この作品は放映当初こそ視聴率が低かったが、徐々に再放送の声が高まり、劇場版が製作されヒット、大成功を収めることに。後に続編がいくつか作られるほどになった。当時幼児向けと思われていたアニメーション作品が、中高生から大学生層にまで広く受け入れられ、新たなマーケットの存在が認識された時代でもあった。 こうした作品に刺激を受け、最初と最後が違うだけで、後は毎回敵が出てきて主人公がそれを倒すというワンパターンな勧善懲悪モノとは、「違うもの」を創りたいという製作者側の意欲があり、また当時「ザンボット」などの作品で収益をあげたスポンサーがビルを建て替えたりしたが、製作者サイドはいつまで経っても自転車操業・・・そういった状況から脱却するためにはサンライズの名前自体が知れ渡るような人々の印象に残る、大河ドラマのような作品を作らねばならない状況もあった。 そんな状況の中、前作品の実績で気を良くしたスポンサーサイドに「ガンダム」の原型の企画が通ることに。この企画は上記の「ヤマト」で示された市場を開拓する目的があった。(※でも原型企画も敵方は異星人だったりするんだけどね(笑)) 製作スタッフには監督に富野由悠季、脚本に星山博之・荒木芳久・山本優・松崎健一、作画監督&キャラクターデザインに安彦良和、メカニックデザイン大河原邦男を迎えた。(※この作品でキーになる「ライディーン」でその実績を残した安彦良和のキャラクターデザインの魅力が最初のファンの盛り上がりへとつながった。) ■作品は「ヤマト」の人間模様を考慮していたが、もっとアクティブなストーリー、視聴者の年齢層を意識したキャラクターということで、少年を中心とした物語に設定した。イメージの源流は「十五少年漂流記」(ジュール・ベルヌ)だ。これを宇宙時代に置き換え、主人公だけが活躍するのではない、集団ドラマを描けるだろうということに。仮タイトルは「フリーダムファイター」 最初はよりリアル志向に偏っていたが(ホワイトベースや戦闘機しか出てこない)、商売を考えるとそうもいかず、企画が進行するうちにスポンサーサイドの意見もありロボットを出さざるを得ない状況に(そのロボットも合体することを要求されたり・・・) そこで高千穂遥氏からの助け舟、”パワードスーツ”という宇宙強化服(「宇宙の戦士」)が「ガンダム」へとつながっていく。このアイディア(パクリ?)を元に大河原氏のデザイン起こしが始まる。潜水服のようなデザインは小さすぎるが、巨大ロボットにはしたくない、妥協点として大人の身長の10倍に押さえようということになった(それでも巨大ロボットなんだけど・・・) この頃の仮タイトルが「ガンボーイ」宇宙時代の兵隊で銃を持っているイメージを表現したかったようだ。 ■ロボットの見せ方については、長距離戦・中距離戦・歩兵の銃撃・白兵戦を行う、そこから「ガンタンク」「ガンキャノン」「ガンダム」の構想が出てくるが、問題は白兵戦で、どうリアルに見せればいいかというところで、「スター・ウォーズ」(77年米)からライトセーバーをヒント(パクリ?)にビームサーベルを使うことに。 タイトルもこの頃にアメリカの映画「コンボイ」をヒント(パクリ?)に、「ガンボーイ」を縮め「ガンボイ」とされていたが、流行のCM「マンダム」にも影響を受け・・・・最初に出ていた「フリーダムファイター」の”ダム”・・・・銃のGUNと並べて・・・GUNDOM・・・・これだと「ガンドム」になってしまう・・・・水を貯めるダムなら”DAM”だなと、ダムは洪水を防いで人間を守り電気も生む。敵から守ってくれる存在としてはいい名前、という理屈から最終的に「ガンダム」と決定されたのである。 02.最初は鳴かず飛ばず・・・■意欲に燃えて始まった放送は、時間帯が悪かったのか、話が難しすぎるのか残念ながら視聴率は取れなかった。視聴率が取れない、おもちゃも売れないということで青くなったスポンサーからの依頼により、結局、毎回やられロボットを出すことに・・・これを試作機が戦場に投入されたと理屈をつけ世界観の帳尻をあわせることになった。しかしそれでも話が難しかったのか視聴率は鳴かず飛ばず・・・おもちゃが売れないならプラモデル化すればどうだろうか?とスポンサーに働きかけるが、スポンサーはお金をかけることを渋り動かなかった。ここで話に乗ってきたのがバンダイ。ちょうどスーパーカーブームも終わり、次の商品化アイテムを模索しているさなかだった。しかし、この話が決まったところで番組は打ち切りに・・・。この後ファンの盛り上がりに押されるように「ヤマト」同様、再放送+映画化が決定されたのでした。と同時に、ガンダムのプラモデルも爆発的な人気が出て、入手するために毎回入荷日にはおもちゃ屋に行列ができるほどに・・・。このガンプラ現象に元々のスポンサーも歯噛みしたことでしょうね(数年後にそのスポンサーは倒産してしまいました・・・) ■この後映画は3部作上映され毎回封切り日には長蛇の列、その間数回TVの再放送が行われ、ガンプラ熱も最高潮に盛り上がる現象は新聞ネタにもなったほど。こうして当時の子供達には強烈に記憶に刻まれ、「ガンダム」という作品は一つの時代に伝説を残したのでした。 ・・・THE ORIGINの話に続く。第一巻[始動編]へ 03.関連品紹介■BOOKS
■動画 ■現在ビデオ・DVD版で販売さているのは、以下に紹介するTVバージョン&映画版3部作。やっぱりTV版は作画バラバラ感が溢れていますが、今見ても面白いし、その古臭さに笑える場面も。 映画版DVDは公開当時の音源そのままではなく、新たにセリフや効果音を5.1CHで入れなおしたバージョンです。そのため当時のファンには評価が低くなっているのが難点。(まあ初めて見るひとには関係ない話ではあるけれど・・・)THE ORIGINと見比べるにはいい資料ではあります。 尚、2007年12月21日に「機動戦士ガンダム 劇場版メモリアルボックス 」が発売されています。こちらは昔の音源を使用したバージョンです。 ■初回封入特典 DVDサイズの劇場アイテム復刻版セット ■パンフレット3冊(各36P予定) ■ポスターアーカイブス(20P予定) ■毎回封入特典 ブックレット(36P予定)表紙イラストは、大河原邦男描き下ろし ■毎回映像特典 特報・劇場予告 ■他、仕様 特製BOXにシングルデジパック3枚を収納 ■BOXイラストは、安彦良和描き下ろし ■シングルデジパックは、安彦良和・大河原邦男の劇場ポスターイラストを使用 ■ピクチャーレーベル仕様 映画DVD3作及び、ビデオ2哀戦士編のパッケージイラストは安彦先生です。
■音源
2005/01/02 shinji
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