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きみは自分の手で 歴史の歯車を回してみたくないのか? 01.「開戦編」とは? ■第11・12巻「開戦編 前・後」のご紹介です。収録内容は以下のとおり。 11巻前編 ■05年06月26日VOL,036(08月号) ■05年07月26日VOL,037(09月号) ■05年08月26日VOL,038(10月号) ■05年09月26日VOL,039(11月号) 12巻前編 ■05年10月26日VOL,040(12月号) ■05年11月26日VOL,041(01月号) ■05年12月26日VOL,042(02月号) ■06年01月26日VOL,043(03月号) ■物語は「シャア・セイラ編」から引き続き、シャア・アズナブルを身代わりに摩り替わったキャスバルのその後を描いています。この入れ替わり劇の経緯はかなり強引な展開でしたので、まだ引っかかっている読者も多いかもしれませんが、もはや後戻りはできませんので、それはソレとして気持ちを切り替えて新たな展開を楽しみましょう。 この開戦編では、本編への伏線作りをいくつか散りばめながら、「ジオンが独立を掲げて連邦に宣戦布告するまでの経緯」を主軸として展開しています。前編で物語に大きく絡むキャラクターが「ガルマ・ザビ」です。「シャア・セイラ編」では、まだガルマは幼かったため、ほとんど物語に絡んでこなかったのが残念なところでしたが、開戦編序盤では大活躍しますから、第3・4巻のガルマ編だけでは満足できなかったガルマファンは目が離せないところです。 舞台はジオンの士官学校。一士官候補生として入校したガルマですが、ザビ家の御曹司として彼は誰からも一目置かれる存在、ガルマの周りには取り巻きもつくほどです。彼もそれを自覚しており、常にトップでいなければならない強いプレッシャーに晒されると同時に、兄や姉に認められたいという強い欲求もあり、その思いが彼自身に枷を作らせているようにも見えます。そんなガルマにとって大きな壁となるのがシャア・アズナブル(キャスバル)でした。 士官学校でのシャアは、本編でアムロに負け続けるヘタレ・シャアとはまるで別人、こんなに目立つとやばいだろう??という読者の心配をよそに、学力・スポーツ、全てにおいてAクラスな活躍を見せます(思えばこの時期がキャスバルにとって人生のピークだったのかも知れません)。ガルマにとって、全てに秀でているシャアの存在は自分の立場を脅かす者であり、以後彼の存在を強く意識するようになります。 一方シャアといえば、ガルマの強い敵対心を受けてもサラリとかわすかのように飄々と涼しい顔をするばかり。ガルマのイライラはつのりますが、ある事件をきっかけにガルマはシャアの存在を認めることに。こんな二人のやり取りや、ガルマの負けん気の強い意外な一面を見たりと、序盤から非常に楽しめる展開です。 図らずも、ガルマの方からシャアの懐に入ってきてくれたわけですが、シャアはそんな彼を利用し、試すかのように悪魔のようなささやきを始めるのです。ガルマを精神的に追い込み、彼がオドオドする様子や、シャアの悪魔的な表情が非常に印象的で面白い内容です。 物語は一気に急展開、士官学校卒業と共に起こった事件は、連邦の圧制を受けるジオンの人々に強い不満を植え付けます。そうした背景を利用してザビ家は主導権を強めていくと同時に、秘密裏にMS開発を強行してゆきます。見所はこうしたザビ家の人々の暗躍(ギレンの増長がこのころ始まっている)だけにとどまらず、デギンのガルマに対する深い愛情など(ダイクン一族には非情に徹することが出来た割りに、やはり身内には甘い・・・というかデギンも一人の親ということか。)、家族間の愛憎まで描かれているところが嬉しい限り。こうしたキャラクター達を深堀しながら描かれている点や、想像していなかった新たなストーリー展開が過去編の面白いところです。 尚、11巻での注目の人物は、シャアのマスクを考案したムラタ君でしょうか。マスクの起源がここで初めてわかると同時に、マスクをかぶった時のシャアのセリフのコマは必見です。 ■さて、後編ではさらに登場人物が増え、意外な人物が早くも登場します。と言っても1話きりの登場なので少し寂しいのですが、本編後半に備えシャアとつながりを持たせる伏線として重要なエピソードでもあります。本編のストーリー知らない方は、この人物が本編での再登場で、どう活躍するのか期待しておいてください。 この5話のエピソード中では、シャアの工事現場で働くショッキング(?)な姿が見ることができます(ジャブロー周辺の地理調査&地元部族との人脈作りの伏線として描かれている)し、「天才ギャンブラーのだんな!!」などと威圧する表情など、もはやアニメ版シャアとは別人、い、いや、オリジン版シャアとして安彦氏に消化され生まれ変わったキャラクターとして生き生きと描かれております。尚、この話に出てくるチャクラム男VSシャアのバトルシーンが一番面白かったかも。まさかガンダムマンガでチャクラムが使用されるなどと誰が想像しようか・・・3×3アイズのガネーシャ思い出しましたよ。 またメカ・マニアな方々の為にも、キャノン軍団VS旧ザクチームとのバトルシーンが用意されています。ジオン側パイロットが三連星&ラル&シャアのミラクルな面々であるためか、連邦のキャノンチームがあまりにも弱すぎるので残念ながら見せ場はないのですが・・・。見せ場と言えば、どちらかと言うとキシリアの扮装した姿の方が見せ場なのかもしれません。「いい夜になりそうじゃないの!」というキャサリンの顔が夢に出てきそうです。 ■残念な部分は、ミノ博士の亡命とか、アナハイムのMS開発についての件については、どうにも説明不足というか、読んでてわかりにくい部分があって(ジオニックとの入札とか、連邦のラインを使うとかのあたりね)どこかスッキリしないエピソードでしたね(このあたりの話上手く解説できる方いますかね~?)。また、MS開発も旧ザク以降は語られないまますっ飛ばされて開戦突入しちゃいましたし、アムロやカイたちが同級生という設定とかも、うーん?それでいいのかな??という微妙な雰囲気。後半はバタバタと話が進み、どこか中身がスカスカしたカンジ。ストーリーとしては失速感は否めませんでした。 このあたりでネタ切れ状態っぽいので、オリジナル路線は終了し本編へ戻るのかな?と考えていましたが、ルウム編へと続く模様です。ということは13・14巻(およそ8話ぐらい?)はオリジナル路線が続きますね。本誌2006年6月号ではセイラが活躍していましたし、7月号からはいよいよレビル爺さんが出張りそうです。この先どう本編へ繋げてくれるのか?楽しみですね。 2005/12/25改 shinji
2006/05/04改 【開戦編 あらすじ】 ●復讐を誓い、シャアと入れ替わりにジオンに帰還したキャスバルは、そのまま士官学校に潜り込む。同期にはスポットライトを一身に浴びているザビ家の御曹司、ガルマ・ザビがいた。親の七光りと呼ばれたくないガルマは、常にトップであることを自らに課すが、彼の前には常にシャア・アズナブルという天才が立ちはだかっていた。ガルマはそんな彼にライバル心をたぎらせていく・・・。 |
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