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機動戦士ガンダム THE ORIGIN
MOBILE SUIT GUNDAM THE ORIGIN
第五巻 第六巻 ランバ・ラル編 前・後

安彦良和(著)


ガンダムTHEORIGIN5巻

機動戦士ガンダム
THE ORIGIN(5)
角川コミックス・エース

amazon
初出 ■月刊ガンダムエース 
(連載中:掲載内容は下記詳細データで確認下さい)

ガンダムTHEORIGIN6巻

機動戦士ガンダムTHE ORIGIN (6)
角川コミックス・エース


amazon
オススメ度 なかなかイケテル ★★★★★ (ランバラル編 前・後)
出版データ詳細 出版データへ株式会社角川書店 角川コミックス・エース版
出版データへ株式会社角川書店 愛蔵版

この風、この肌ざわり、
この匂いこそ戦場よ!



01.第5巻 第6巻 「ランバ・ラル編 前・後」について

第5巻及び、第6巻「ランバラル編 前・後」のご紹介です。この章は、ガンダムエースが隔月刊から月刊へと移行した時期にあたります。この月刊化については賛否両論でしたが、ネットの意見を見る限り月刊化批判が多かったように思われます。掲載期間は以下のとおりで、前編が7月に発売されてから、後編発売3月まで8ヶ月も経過しており、6巻が異常な分厚さになってしまうという事態に、長く待たされたファンは怒るべきか、喜ぶべきなのか・・・よくわからない状態です。諸々の事情があったのでしょうが、もしかして角川さん6巻を刊行するのを忘れていた・・・?

 5巻前編
  ■03年01月25日VOL,009(03月・04月合併号)
  ■03年03月26日特別号(5月増刊)
  ■03年04月26日VOL,010(6月号)

 6巻後編
  ■03年05月26日VOL,011(07月号)
  ■03年06月26日VOL,012(08月号)
  ■03年07月26日VOL,013(09月号)
  ■03年08月26日VOL,014(10月号)
  ■03年09月26日VOL,015(11月号)
  ■03年10月25日VOL,016(12月号)



さて、物語はロス奪回作戦後、マチルダ隊からの補給を受けつつ、再びジャブローへと向かうホワイトベース隊(以後WB)を、ザビ家の仇討ちを任せられたランバ・ラル隊が追撃する展開。劇場版 Iのラストシーンから、II・哀戦士編の中核部分が描かれており、密度が高いというか、物語が非常に盛り上がるエピソードの一つです。ほぼ劇場版に沿った展開ですが、合間に安彦オリジナルが加えられています。TV版からの主なチョイスは以下のとおり。

 ■第12話「ジオンの脅威」
 ■第14話「時間よ止まれ」・・・・完全カット
 ■第15話「ククルス・ドアンの島」・・・・完全カット
 ■第16話「セイラ出撃」・・・設定変更されています
 ■第17話「アムロ脱走」
 ■第18話「灼熱のアッザム・リーダー」・・・完全カット
 ■第19話「ランバ・ラル特攻」
 ■第20話「死闘!ホワイトベース」

今回主な舞台となるのは、南アメリカです。WBの航路は以下の図を参考にしてください(位置関係・進行ルートはおおよそです) カラカス方面(シャアが除隊処分されて飲んだくれていた場所)はキシリア管轄下となっており、さらにジャブロー周辺に分厚く部隊を展開させていること、またWBも著しく消耗しておりエンジン出力が上がらず高度をとって山越えすることが出来ない状況下にある。そのため海岸沿いに南下し、大回りしながら低地越えしジャブローに入る方法を選択している。

WB航路図

このランバ・ラル編の執筆中に、連載誌が月刊化され、毎月オリジンを読めるようになった反面、一回に読めるページ数は半減してしまう弊害があった。結局YAS氏の描ける量が増えるわけではないわけで、しかも毎月の表紙やら、スポットでピンナップや対談の仕事をこなしていれば、自然ストーリーの練りこみや描きこみが甘くなってくるのは仕方がないところだろう、氏の仕事ぶりには感服してしまうが、ファンにとって作品が雑になるのはどうだろうか?

また、この時期に「アレクサンドロス」という作品の仕上げも同時進行で手がけており、後編のあたりでは1回のページ数が著しく減少している。連載時にはええ?今月はたったコレだけで終わりかよ?短すぎ!とかなりストレスをためてしまったのだが、コミックスでまとめて読み返すとそれなりに充実した一編となっていた(もちろん物足りない部分もあるわけだが)

さて、この章は強敵ランバラルとの厳しい闘いと、WBクルー達の不協和音が描かれ、非常に興奮する見所の多いエピソードだ。なにより、それぞれのキャラクターのバックヤードを想像させ、敵・味方それぞれの人間関係に焦点をあてて描かれている点が嬉しい。特に注目したいのがランバラルという人物、彼は過去ダイクンの右腕だったジンバ・ラルの息子であり、ザビ家台頭に伴いその地位を失い、予備役に甘んじているところをドズルに拾われる。こうした恩義に報いるため、部下達の生活安定のために引き受けた仇討ちだが、短いセリフや演技ののなかにこういった人物のバックヤードが散りばめられ、彼の不器用な生き方、義理人情の厚さ、一方で二階級特進への打算という俗物的な一面も読者に伝えながら、この物語に厚みを加えている。

こうしたラル家の経緯は2005年3月現在、ガンダムエース誌上「シャア・セイラ編」で詳しく描かれているところなのだが、この過去編を先に描いていたら、さらにこのランバ・ラル編が熱いものになっていたかも知れない(特に先のストーリーを知らない読者の方など) そもそもこのオリジナル編は当初計画になかったと思われる(サイン会などでも予定はないと話していたようだ)ため、もはや取り返しはつかないし、そもそもエピソードの組換えは後の展開に矛盾を生む可能性が出てくるので非常に難しい。しかし、連載開始前に考慮されていたら、かなりストーリーは大幅に印象を変えていたかもしれませんね。

一方で、WBクルー間に広がる不協和音もここの章で見逃せない部分です。物語当初からアムロとブライトのズレはあったわけですが、さらにアムロはクルーの中でも孤立感を深めていき、ついには脱走してしまうことに。そこにきて、セイラのスパイ疑惑の発覚、サイド7からの民間人あがりの補充員と、正規兵との微妙な軋轢と重なり、クルーの信頼関係は失われバラバラの状態に、そして執拗に追撃してくるランバ・ラル隊にWB自体も大きなダメージを負っていき、どんどん窮地に追い込まれていく様子が見ていてハラハラ・ドキドキしてくる状態。ここのところはベースストーリーがよく出来ており、YAS先生のオリジナル設定も加わって、一体どうなってしまうんだろう・・・と(・・・いや、まあ先は知っているんだけれども)読み手をしっかりとつかんで離さない展開です。

個人的に一番印象に残ったのは後半のハヤトのセリフか。「・・・何のために戦って死ぬのか・・・教えて下さいよリュウさん・・・いやですよ!殴られていうことを聞くのなんか!」クルーがバラバラになって、カイと共に脱走を企てるエピソードの部分なのだが、このセリフを読みながら、戦争に巻き込まれ家族を失い、それでも自分や仲間が生き延びるために望まない戦いを強いられる無力感、軍に利用されているという疑心、同じ釜の飯を食う仲間を信じきれないやるせなさなどが渦巻き、この言葉に凝縮されているような気がして、思わずグッとくるものがあった。もっとも、その後リュウがもっとカッコイイセリフでも言えば場が締まるのに、あの一言はどうなのだろうか?ちょっと期待はずれというか脱力な返事だったのが残念。

こうした人間関係以外にも、メカ好きな方にはちゃんとMS格闘戦も用意されています。新型機であるグフは新たに描きなおされ、ノーズが少し長くなったカンジで、ヒートロッドも先端部を開くように改良、射出口となる右腕は収納部分が造られている。

見所の戦闘シーンは、5巻P72のガンダムが上段からビームサーベルを振り上げながらグフに向かって落下するシーン。この一場面は凄く構図がカッコイイ! その後の「ザクとは違うのだよザクとわああ!」シーンや、6巻P149からのアムロVSラルの一騎打ちの名シーン再現なども、ややCG使いすぎな感とガンダムのハッチを飛ばす描写がわかり難い一面もあったが、期待に応えうる出来(カラー掲載でないのが残念)だったと思う。

また、ザクがWBに飛び乗り暴れるところをWBの異常姿勢で振り落とすところなんかもグッジョブ! グフに一機づつ撃破されていき、よもや全滅か!?と息詰まる戦闘シーンも良かった。一方でジムも5巻で初登場し、「巨神ゴーグ」ばりな暴れッぷりを見せてくれます。

一方ここはどうよ?というツッコミどころもあるわけで、例えばセイラの格闘術はどこで学んだのか?・・・というか、なんでナース(?)の卵があんなに強いのだ(笑)とか、セイラのスパイ疑惑はこのまま立ち消えにしちまうのか?とか。で、結局ハモンは軍人なの?何者なのさ?という疑問の解消にも至っていない(まあ、それはどうでもいいんだけどね) 

またセリフの使い方にも違和感が残る。例えば、シャアの名台詞、「坊や」「だからさ・・・」の部分は何故二つにフキダシを分けてしまったのか!!(修正してくれよ) またコミックスでは修正されているが、6巻P37のラルのセリフ「うまい水をくれ」のところは、連載時には「おいしい水をくれ」となっていた。「おいしい」なんて言い回しをラルがするのだろうかと指摘があり、ここのところは早速修正してくれたようだ。

あとは、アムロの戦闘能力アップが早く感じたようにも思う。というのも、TV版などではもう少しラルとの戦闘回数も多かったように思うし、脱走後も鉱山攻撃などで戦闘を行い、修行?というわけではないが、ラストの一騎打ちまでにしばらく間があったのだが、オリジンでは負け続きだったのが、いきなりグフを倒してしまうので物足りなさというか、しっくりこない部分もあった。しかし、ツッコミどころもあるものの、この章はホント充実したできばえでした。まとめて読み返すと満足度は高いと思います。

さて、次はいよいよ物語の折り返し地点「ジャブロー編」です。ラル編ラストでハモンがどうなったのか?という疑問が残りましたが、ちゃんとジャブロー編で再登場します。期待ください。

2005/03/06 shinji

【第5・6巻 ランバ・ラル編 前・後 あらすじ】

●ロス奪回作戦後WB部隊は、マチルダ隊からの補給を受けつつジャブローへ向けて進みつつあった。一方ジオンの総帥ギレン・ザビは、弟ガルマの国葬を全世界に流し、士気掲揚に利用しようとしていた。また、ザビ家の仇討ちを任じられたランバ・ラルがWB部隊を執拗に追撃する。最新型MSグフを操る強兵ランバ・ラルに翻弄されるWB部隊、アムロの脱走・セイラのスパイ疑惑をきっかけにWB部隊の間に不協和音が広がり、窮地へと追い込まれてゆく。

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