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機動戦士ガンダム THE ORIGIN
MOBILE SUIT GUNDAM THE ORIGIN
第三巻 第四巻 ガルマ編 前・後

安彦良和(著)


ガンダムTHEORIGIN3巻

機動戦士ガンダム
THE ORIGIN (3)
角川コミックス・エース


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初出 ■月刊ガンダムエース 
(連載中:掲載内容は下記詳細データで確認下さい)

ガンダムTHEORIGIN4巻

機動戦士ガンダム
THE ORIGIN (4)
角川コミックス・エース


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オススメ度 普通ですね ★★★☆☆ (ガルマ編 前・後)
出版データ詳細 出版データへ株式会社角川書店 角川コミックス・エース版
出版データへ株式会社角川書店 愛蔵版

勝利の栄光を君に!


01.第3巻 第4巻 「ガルマ編 前・後」について

第3巻及び、第4巻「ガルマ編 前・後」は併せてご紹介します。この章は、ガンダムエースが季刊から隔月刊へと移行した時期にあたります。掲載期間は以下のとおり。
 3巻前編
  ■02年05月25日VOL,005(7月号)
  ■02年07月26日VOL,006(9月号)
 4巻後編
  ■02年09月26日VOL,007(11月号)
  ■02年11月26日VOL,008(01月号)

物語は地球に降下後、ザビ家の末子であるガルマ・ザビが統括する、北米ジオン勢力圏をいかに脱出するかを描いている。基本ストーリーは劇場版1の流れに沿い、それに加えてTV版のエピソードを前後組替えながら展開、安彦アレンジを加えながら再構築している。TV版からの主なチョイスは以下のとおり。

 ■第6話「ガルマ出撃す」
 ■第7話「コアファイター脱出せよ」・・・・難民騒ぎ部分を使用
 ■第8話「戦場は荒野」
 ■第9話「翔べ!ガンダム」
 ■第10話「ガルマ散る」
 ■第11話「イセリナ、恋のあと」・・・完全カット
 ■第13話「再会、母よ」

今回主な舞台となるのは、北アメリカです。ホワイトベース(以後WB)の航路は以下の図を参考にしてください。位置関係・進行ルート・距離などはかなり適当なんですけど・・・。公式ガイドブックではミード湖の北部に下りて南下しているように書かれています。そうするとWBが落ちたのはグランド・キャニオンではなく、ブライス・キャニオンのあたりということになるのでしょうか?。WBがミード湖で転進してからどう進んだのかは触れられておらず、後編でサンディエゴまで進み、その後ロス奪回作戦に参加します。

WB航路図2

作品もこのあたりまで進んでくると、読み手も、そしておそらく書き手も最初の新鮮さは薄れてくる。特に元のアニメーションベースをそっくりそのままトレスしてしまうと、既にストーリーを知っている人にとっては面白みはガクリと落ちてしまい、不満率が高まる傾向にあるようだ。また、画的な面でも初期のころに比べ、少し線の細かさというか、丁寧さがかけてきたようにも感じる。やはり季刊(3ヶ月)サイクルを隔月(2ヶ月)サイクルに短縮したために、作業工程を端折らざるをえない裏事情が悪影響を落としているとしか思えないところがある。

私の場合、DVDやTVでの再放送などで劇場版ストーリーが強く刷り込まれており、TV版ストーリーは一部忘れてしまっているところがあるので、前編のアレンジされた渓谷での戦闘シーンや、ミード湖の休戦エピソードの追加はストーリーに変化を生んで楽しむことができた。

しかし、後編については氏のオリジナル部分はあるものの、劇場・TV版のストーリーをほとんどなぞる形で進行しており、本の厚さと共に物足りなさを強く感じてしまった。「再開、母よ」のあたりはベースのシナリオが秀逸で安彦氏もお気に入りのエピソードだったという話を、どこかの記事で読んだように思うのだが、それゆえに手を加えて冗長になってしまうのを怖れたのかもしれない。

私的に今ひとつだった個所は、前編では、渓谷での戦闘シーンで単機で追い込まれたガンタンクの窮地を、救援に駆けつけたガンダムがまさに圧倒的火力で瞬時に敵マゼラ部隊を鎮圧してしまう部分、なんとも手を抜いたように見えてしょうがない。旧型MSであるタンクが追い込まれてしまう状況で、新型MSガンダムの圧倒的な機動力をジオン(ガルマ)、ひいては読者にも印象付けするためのシーンなのだろうが、ちょっとアッサリ片付けすぎか? もう少し工夫した戦闘方法で見せる方法が無かったものだろうかと思う。

もう1点はアムロの搭乗拒否シーン、有名なセリフ「オヤジにだって、ぶたれたことないのにィ!」のところ。ここはアムロの年齢を考慮してか、アニメ版よりもさらに情けない描写になっているのだが、まあ情けない部分は良しとして、アムロのの表情やポーズ、コマの構図もイマイチ感が漂う。小さなコマで窮屈に詰めすぎたせいもあるのかもしれない。アムロの殴られた後の格好とか、立ち位置なんかもう少し考えて欲しかった部分だ。

後編は「再開、母よ」のエピソードで、せっかく会えた母親と充分会話する暇もなかったわけだが、展開上の端折りもあって、お互いの気持ちや立場がすれ違うところが深堀できなかったように思う、・・・というかアニメのまんまのような・・・。オリジンの目的は人物描写をもっと深堀するところに比重を置いているわけだから、母親と長く離れていた時間と距離の溝の深さを、アムロに強く意識させるために、例えば後付け裏設定かもしれないが、母親に既に新しい男がいて、もはやアムロの知る昔の母ではなかったとか、母の元に残ることが出来そうもない衝撃的な事実があるほうが、WBに残る理由としてはより説得力があったかもしれない。

また、ガルマとシャアの関係もほぼアニメバージョンの通りで、「ガルマ散る」のエピソードではアニメ版よりも端折った感が残る。WBの作戦もシャアの罠も、それぞれ安彦オリジナル的な工夫で持って、もっと長く読んでいたかったなあ、と心残りが。あんまり内容を変えてしまうと従来のファンから怒りの声があがるのかもしれないが、このエピソード部分はなんともアッサリ罠にハマッテ終わるので拍子抜けというか、物足りなさが残るんですよね。愛蔵版では是非加筆して欲しい部分ですね。

逆に良かった部分は、ガルマの表情とそのボンボンぶり、イセリナの美しさとお嬢っぷりだろうか? ガルマはアニメ版ではもっとシャープで、マツゲがビシッとなっててキモかったように思うが、オリジン版ではまろやかな甘いマスクに少し修正されている。また、性根の基本は疑うことを知らないボンボン育ちではあるものの、常に自分が注目されるVIPであることもしっかり心得ている。しかし、姉や父に早く自分を認めさせたいがゆえに(イセリナとのこともある)功を焦る若さというか、未熟な部分もおおいにある。そこにシャアにつけいられる隙があったのだろう。彼を眺めるシャアの冷たい視線が何を意味するのか?視線で演技させるところも安彦漫画の面白いところで、その演出がこの章では印象深いセリフと共にいかされている部分である。

また、ガルマ編ラストのガルマの表情は秀逸!コミックス四巻178頁の「くそおお」と歯噛みするコマの構図、182ページの「謀ったな!」のところ「??シャア!?」と一体何が起こっているのか状況がつかめないという微妙な表情、「ジオン公国に・・・」の決死の表情なんか、凄いな・・・と見とれてしまう。そこから、コマ送り表現(アニメーション手法)でガウが突っ込んでくるシーンはこのガルマ編の一番の見せ場だと思う。ここの重要な場面はかなり良かったので、上記に連ねたような部分的な問題が多かったこの章も、最後のこの場面で許せてしまう出来栄えだと思う。

一方、イセリナの美しさには磨きがかかっているが、ややお嬢様過ぎるか?ほとんど彼女に意思表示をさせることもなく、あくまで脇役に過ぎない見せ方なのは少し残念なところ。ラストでは彼女にとって悲惨な結末がまっているのだが、あの後彼女がどうなったのか気になるところではある。

先にも述べたが「戦場は荒野」のエピソードが入ったのもうれしいところ。一部には14話「時間よ止まれ」や、15話「ククルス・ドアンの島」のエピソードを入れて欲しいなんて要望があったようだが、流石にそのエピソードは外されたようだ。こうした劇場版ではカットされたエピソードを盛り込んでくれると、ストーリーにも厚みが出来て読んでて楽しくなる部分ですね。

こうしてレビューしていると、ガルマ編では戦闘シーンもふんだんに描かれているのですが、敵味方双方の人間関係をより前面に押し出して描いているように思えますね。その描かれ方が、上記で述べた「再開、母よ」のところなどでは、やや物足りなさを感じる部分もあるのですが、この先もこうした人物描写に焦点を当てて描いていってほしいなあ、と思いましたね。

さて、このガルマ編、ガルマとシャアの二人の関係とシャアの謎、WB内部の人間関係、そして、印象深いセリフの数々と名シーン・・・見所は非常に多い章です。が、一方で後半息切れというか、アッサリとまとまってしまうカンジが残念なところです・・・。自己評価では前編は星4つ、後半星3つ、トータルで星3つといったところでしょうか。次はいよいよランバ・ラル編に突入です。期待大!

2005/02/13 shinji

【第三巻/四巻 ガルマ編 前・後 あらすじ】

●ジャブローに向けて降下したはずのWB。しかし大気圏突入直前に受けたシャアの奇襲のために、ジオンの勢力圏内に落ちてしまう。北米を統括するはガルマ・ザビ。シャアの士官学校時代からの親友であり、ザビ家の末子でもある。ジオンの執拗な追撃をかわすWB一行だが、連邦軍は非情にもWB単独での脱出を伝えるのみだった。

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