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機動戦士ガンダム THE ORIGIN
MOBILE SUIT GUNDAM THE ORIGIN
第7巻 第8巻 ジャブロー編 前・後

安彦良和(著)


ガンダムtheorigin7

機動戦士ガンダム
THE ORIGIN (7)


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初出 ■月刊ガンダムエース 
(連載中:掲載内容は下記詳細データで確認下さい)

ガンダムtheorigin8

機動戦士ガンダム
THE ORIGIN (8)


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オススメ度 普通 ★★★☆☆ (ジャブロー編 前・後)
出版データ詳細 出版データへ株式会社角川書店 角川コミックス・エース版
出版データへ株式会社角川書店 愛蔵版

お、俺を踏み台にしたあ!?


01.第7巻 第8巻 「ジャブロー編 前・後」について

第7巻及び、第8巻「ジャブロー編 前・後」のご紹介です。エース誌上の掲載期間は以下のとおりです。

 7巻前編
  ■03年11月26日VOL,017(1月号)
  ■03年12月26日VOL,018(2月号)
  ■04年01月26日VOL,019(3月号)
  ■04年02月26日VOL,020(4月号)

 8巻後編
  ■04年03月26日VOL,021(5月号)
  ■04年04月26日VOL,022(6月号)
  ■04年05月26日VOL,023(7月号)
  ■04年06月26日VOL,024(8月号)

  ■04年07月26日VOL,025(9月号)


物語はランバ・ラル隊との戦いをくぐりぬけ、連邦のリマ基地へ逃げ延びたところからスタート。大打撃を受けたホワイトベース(以後WB)の応急処置を施し、一路ジャブローへ再出発するものの、ハモン率いるラル残存部隊と、新型MSドムのテストのため偶然居合わせた「黒い三連星」がWBを追う展開です。TV版からの主なチョイスは以下のとおり。25~28話については今回スキップしており、おそらく「シャア・セイラ編」終了後「オデッサ編」(?)にて描かれるだろうと思われます。

 ■第21話「激闘は憎しみ深く」
 ■第22話「マ・クベ包囲網を破れ」・・・・完全カット(またはスキップし後に再編集?)
 ■第23話「マチルダ救出作戦」・・・・完全カット
 ■第24話「迫撃!トリプル・ドム」・・・一部設定変更されています
 ■第29話「ジャブローに散る!」
 ■第30話「小さな防衛線」

今回の主な舞台は、ペルーのリマ・クスコを経由し、ウルバンバ渓谷からマチュピチュを抜けアマゾン平原域へ至るルートとなります。WBの航路は以下の図を参考にしてください(位置関係・進行ルートはおおよそです) ダメージの大きいWB部隊は激しい戦いには耐え切れない状態、連邦軍はジャブローより友軍を差し向け、周囲に展開するジオン軍を引き付けているうちに、WB部隊を渓谷沿いに脱出させる作戦を選択しています。

WB航路4

物語も一部カットや、後半にずらされた部分があるものの、既に30話まできてしまいました。連載開始5年、長いようでいて思えばアッという間ですね・・・。このままオデッサ・ミハル編を描いて宇宙に上がってしまえばすぐに終わってしまいそうな勢いですが、2005年3月現在「シャア・セイラ編」で寄り道しているので、まだしばらくは安彦ガンダムを楽しめそうですね(もっとも描いているYAS先生は辛いでしょうけど・・・) 

さて、前章「ランバ・ラル編」は個人的に非常に盛り上がっていたのですが、ジャブロー編に入ってテンションは下がり気味です。もちろん面白くないというわけではないんですけど、理由は自分でもよくわかりません。何故なんでしょう? ストーリーを前後組替えたり、YASオリジナル設定を挟み込んで大幅に改編をしている割に、一通り読み終えるとアニメ版をサラリとなぞったような印象を受けるんですよね。

この章では重要人物が次々に悲しい結末を迎え、物語的にも非常に起伏のあるエピソードのはずなのに・・・ストーリーに抑揚がないというか、登場人物に何故か感情移入できないのです。だから読んでいても悲しくならない。ジーンと涙が溢れることもない。ふーん・・・と冷静に読み流している自分がいます。ストーリーの先を知っているから、ということも大きな要因かも知れません。が、ランバ・ラル編では結構熱くなれたので、それだけではないような気がします。

理由をアレコレ考えてみたのですが、この章では展開に少し無理があるというか、物語を前後組替えたりオリジナルを組み込んだりして再構築する際に、よく練りこまずに「エイヤっ!」といったカンジで流してしまった感があるんですよね。締め切りが迫り来るので充分に熟考する暇がないというのが実情ではあるのでしょうが・・・、小さな綻びが気になって仕方がない。この引っかかりが、物語をどこか冷静にみさせる一因というか、のめりこめなくなる障害のような気がするのです。具体的に挙げると・・・

1)どこか無理やり感の残る死 (ネタバレなんですけど・・・未読の方スミマセン)

犠牲者(あえて名前を出さないよう配慮)のWBでの立ち位置が微妙だったところもあるかもしれません。彼は本来WBで頼れる兄貴的な存在で、クルーにおおいに慕われている人物だというのはわかっているのですが、オリジン版ではその印象があまり感じられません。じゃあアニメ版とそんなに違う描かれ方をしているのか?というと、そういうわけでもないのですが・・・、登場場面の多さの割には、数多い登場人物の中に埋もれてしまっている感じが強かったわけです。

そこで、あの死に方です。まあ特攻という自己犠牲を選択した壮絶な死に様なんですけど、オリジン版の演出ではどこか事故っぽいというか、出会い頭にぶつかったような微妙な描き方をしています。「特攻」という行為に嫌悪感のある方に対しての先生なりの配慮なのでしょうが、私自身どこか気の抜ける部分があったのは事実です。それ以前に彼が怪我を押して偵察に出る必然性があの場面では感じられず(まあ彼が勝手に出て行ったわけですが)、どこか無理やり感が残ってしまったことも一因でした。

そしてもう一つ、この場面の直前にハモンとアムロの会話があります。この会話がいけなかった。何故回線を同調しているわけでもないの二人は会話しているのだ?物理的に接触した描写があったので、接触すると回線が同調される仕組みなのか? それとも二人ともニュータイプということで互いに念話(?)かわしとるのか・・・? まあ、漫画だから細かいツッコミするなよ、と言われればそれまでなんですけど、ここはハモンの独り言でよかったんじゃ?と思うわけで、個人的にこの一場面で引っかかってしまって、急速に冷めてしまったことも、もう一つの大きな原因だと思います。

2)特別な追悼

犠牲となった彼の死に様が特殊だったせいか、彼自身がWBクルーにとって大きすぎた存在だったのか(そうでもなかったよね・・・?)、WBクルーは揃って彼の機体の残骸の前で後悔の念を吐露します。しかし、ラル隊との戦闘の際には更に多大な犠牲者を失っているわけで、彼一人だけが特別な存在だったのか?と強い疑問が渦巻き、ストーリー上入れざるを得ない場面であるものの、彼らの悲嘆に暮れる姿がどこか空々しく見えてしまうところがありました。

そして、その状況下でアムロの発言です。主人公としてどうよ?というセリフで・・・結局アニメ版同様ハヤトは殴られる運命にあるのだな?と悲しい場面で、関係ないことを考えて笑ってしまってる自分がいるので、あきらかに感情移入できていない・・・。じゃあどうすればいいの?と言われると辛いのだけど、物語当初からもっと彼をブライト並に個性を浮き彫りにして、アムロ達の精神的な支えとして強く描いていたら、ここでグッときたかも知れない。

3)期待しすぎた名場面・・・

この章での名場面となるはずの、黒い三連星との戦い。ドムによる連続攻撃「ジェットストリームアタック」をアムロがどう凌ぐのか?どう描いて見せてくれるのだ?と、私はメチャクチャ期待していました。グフとの一騎打ちの時には、ハッチを吹き飛ばすという少しわかり難い描写や、CGを多用しすぎたところがあったものの、カラーで描かれていて満足感は高かったのですが、今回の三連星との一戦はどうだったでしょうか? ページが足りなかったわけではないはず、なのに細かいコマに刻まれて戦闘の迫力が伝わってこないではないですか・・・!、ガイアのセリフも一番下段で描かれているし・・・しかも白黒。ああ、期待しすぎたのが悪かったのか・・・? 個人的にはできるならもう一度描きなおして欲しい場面です。

4)小さな違和感

ホントに小さなことではありますが、アムロとセイラの拘束はもういいのか?というツッコミ。前章ラストで、危機的な状況で道義的に拘束解除された二人だが、そのまま何も無かったかのようにアムロは通常配置にもどり、スパイ疑惑のあったセイラに至っては作戦室(?)で重要な話に加わったりしている・・・、彼女を疑っていた中心人物は前章でお亡くなりになったり、リマで負傷兵として降りたりしたからもう良いんです、と言われればそれまでなんですけどね。もう一つ、何か説得力のあるケリのつけ方を考えて、二人が通常配置にもどる描写をして欲しかったな、という詰めの甘さみたいなものを感じます。

5)大きな違和感

ここはもうヤッチャッタなあ・・・と非常に残念な部分。ジャブロー編ラストでバランサーを破壊されたズゴックでそのまま脱出するものと思われたシャアだが、いきなりMSを降りて厳重な警戒の中セイラの前に現れる・・・。ここはもう流れがおかしい。この邂逅の後再びズゴックに駆け戻って脱出したのか?と言いたい。

そもそも切羽詰った脱出途中でMSを降りてしまうところに無理があると思うのだが、どうしてもシャアを降ろすなら、稼動不能になったズゴックを爆破することで、新型MSの機密を抹消するとともに、警戒に出ている他の連邦軍人の目を引き付けさせ、その間隙を縫って脱出する途中セイラに出くわす、という流れにするならまだ許せる。新型MSを放り出して彼は逃げるつもりだったのか?駆け戻るのには無理があり過ぎるしなあ・・・。ここは少し無理にねじ込みすぎた感が強い。改めて修正して欲しいですね。

この章はいろいろツッコミ入れましたが、逆に見所も沢山あります。今回オリジナル設定として三連星とWBクルーの邂逅場面が挿入されており、加えて彼らの過去を説明することで三連星の存在の凄さ(?)というか強敵である、というカンジが読者側にも伝わっています。そして、タチ中尉がハモンと合流する場面など、この作品は中年オヤジが頑張って物語りに厚みを加えていっているな、と妙な感心をしてみたり。

そして最大の見所はアッガイ。もしかして出てこないのでは?と危惧されていたが、シャア復活とともに大活躍。ジャブロー潜入場面ではお腹をパタパタと開けて、中からビックリ・ドッキリメカのごとく工作員が出てくるところなどはサイコー。アッガイの足元を一緒になってかけてゆくヤノマニ族の子供達との構図も良かった。もっとも首長と会談するシャアがあのマスクと派手な軍服姿をつけたままというのは、ツッコミどころなのかも知れませんが、面白いので良しとしたい。

一方で量産配置されたジムもカッコよくデザインされなおしていますし、スレッガー・チームも新キャラを引き連れて登場、まさかのジム乗りとしてジャブロー攻防戦に参加します。今後の活躍を期待したいところ。ところで、ジムがここまで量産配備されていたら、試作機であるガンダムをジャブローに命がけで運び込む意義というものがほぼ無くなるように思えるのだが・・・まあ、コマの端々でも連邦士官が口にしているように、運び込むことは既に意味は無く、アムロがニュータイプであるという可能性と、そのニュータイプの実戦データを取ることのほうが連邦としては重要だということだろうか?

また、この章では移動要塞アッザムも登場。ガウから降下した一場面では一瞬、ハクション大魔王の瓶のようにも見えてしまったのですが、こういったマイナー(?)メカを描いてくれるのは非常に嬉しい限り。ジャブローの攻防戦には少々難ありといったカンジでしたが、モビルスーツファンにとっては非常に見所の多かった章ではないでしょうか?

また、YAS先生の遊び部分として、キャノンザクを出してみたり(やりすぎ?)、ガルシアお抱えのバーテンが「韃靼タイフーン」のマスターだったり(思い過ごし?)と、こういった遊び部分も探すのが楽しいところですね。ここにきていろいろ展開に綻びが出てきましたが、次章は読者参加型オリジナル展開「シャア・セイラ編」、YAS先生がこの綻びをいかに修正しつつ、次につなげてゆくのか、その手腕に注目したいと思います。

2005/03/13 shinji

【第7・8巻 ジャブロー編 前・後 あらすじ】

●ランバ・ラル隊との激闘を生き延びたWB隊は、連邦軍リマ基地にたどり着きWBの応急処置を行っていた。目下の問題はWBの戦力の消耗と共に、包囲するジオン軍をどのようにかいくぐり、ジャブロー基地へたどり着くか?ということだが、ハモン率いるラル残存部隊、またマ・クベ直轄部隊である「黒い三連星」も追撃に加わり、WB隊は仲間の犠牲を強いられてゆく。一方、除隊処分を解除されたシャアは工作部隊を率いてジャブロー潜入を試みていた。

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