安彦良和-WORLD WorkList-Illustration 機動戦士ガンダムユニコーン[ 0096/sect.1ユニコーンの日 1] |
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死にたくない、死ぬわけにはいかない。■今回はいよいよ物語のメインとなる年代0096年で本編がスタート。カラー8ページ(前回までのあらすじ1ページ分含む)+モノクロ32ページの内容だ。おまけとして、ユニブロ1ページ内にてインダストリアル7の3DCGのイラストと、新キャラのイメージイラストによる紹介がある。また、カトキハジメによるモビルスーツ解説ページが2頁付属しており、今月号も力が入っている内容だ。
2回目にして言うのは何なんですけども、「ユニブロ」という、タイトルネームは違和感があって・・・。そもそも「ブログ」ってWebLogの短縮した言い方だったと思うのだけど、なんでWebではなく誌面上で掲載している記事をブログと呼ぶのかと。 折角3DCGでコロニー描いてみたりしてるんだから、Webの公式ブログでも立ち上げて掲載すればいいのに。安彦氏のイラストも使い放題だろうし・・・読者からのコメントやトラックバックつけば、現状より世間の認知度は向上するだろう。誌面では簡単に1ページモノにまとめて、Web上ではより詳しい記事を載せていけば、相乗効果が出てくるように考えるのだが。運営するスタッフが足りないから無理なのかも知れないけどね。 (※2007年3月下旬から公式サイトが開設されるようです) それと、カトキのメカ解説ページですが、変な画像加工が施されていて、とても見難いです。今回はクシャトリアの掲載ですが、ゲーマルクやクイン・マンサとの比較図とか、ジェガンやギラ・ズールの図も追加して欲しかったところ。 01.挿絵について ■今回はプロローグの暗いイメージとうって変わって、見開き扉絵カラーで魅せてくれます。ああ、こういうイラスト待ってタンですよ。一見して下絵の線が見えてて塗りも雑っぽく感じる部分もありますが、今までのユニコーンのイラストを見る限り、基本的にこのようなスタイルで描くようですね。こういうイラストも味があって好きです。 カラーでは他に新モビルスーツの「クシャトリア」をパイロットのマリーダと共に描かれていて、安彦氏の描くMSが見れます。モノクロでは「ユニコーン」が1点描かれていましたけど、直立不動で飛ぶ姿はちょっと笑いを誘いますね。 ただ、今月号はカラー2点(見開きトップ画1枚含む)、白黒5点掲載(+1点は再掲)と、思った以上の点数が描かれていて嬉しかったのですが、ユニブロを見る限り、モノクロで掲載されていたイラストには実は色がついているではないですか・・・。安彦氏のイラストを心待ちにしている自分としては、やはりカラーイラストはカラーで見たいですね。他のカラーページをユニコーンに振替えて、毎回カラーで掲載して欲しいなあ・・・。それが無理なら単行本はカラーイラストでお願いしたい(こっちの方が無理かも) 02.物語について ■物語はいよいよ本編0096年へ。序盤から「ガランシェール」を追う連邦軍(後にロンド・ベル隊であることがわかる)のMSジェガン3機と、それを迎え撃つマリーダ・クルスのMSクシャトリアとの戦闘シーン。ファンネルを操るマリーダの圧倒的な強さの前に3機のジェガンはアッサリと倒される。 このシーンは「ガンダム」特有の用語(ミノ粉とかサイコミュとか)も初めて出てくるため、やはり説明調な部分があり、テンポはやや悪いのだが、MSの動きは分かりやすく語られていて読みやすい。ただ戦闘は雑魚が相手だったからか、マリーダの強さを誇示するためか、ホントにアッサリ描写されていたように思う。 一方で、ガランシェールに密航する少女(いきなり姫様であることはバラして良いのでしょうか?)は後に重要人物となるであろう臭いを漂わせるが、最初から最後までちょこまかと動き回る程度で大きな動きはなし。 そして、主人公バナージは、日常から「ずれている」と感じて、なんだか冷めている目標の定まらない若者として登場。母親は既に亡くなっており、父親は素性がわからない(物語の中でカーディアスとのつながりが少し書かれているが)、というプチ不幸なところも、ちょっとベタベタでありがちな人物設定に思える。 文面からやたら「ずれている」という感覚が何度も繰り返し強調されていたが、ニュータイプであるとか、普通の人とは違うんですよ、ということを暗に示したかったのだろうか?それとも、将来の目標も定まらず、漠然とした不安を抱える若者特有の、現実逃避的な感覚を言いたかったのかな? また、ユニコーンの封印「ラプラス・プログラム」の謎は未だハッキリせず。まあ、まだ始まったばかりで全部の謎を公開するわけにはいかないでしょ。でも、渡す相手が「袖付き」ガランシェール隊でいいのでしょうか? 開発委託したのは連邦軍って事だから、それをネオ・ジオンの勢力に渡すのは裏切り行為になると思うのだけど・・・。ここでは未だに、ビスト財団の真意は不明のまま。というか、財団としてはかなり危険な橋を渡っているような気がします。 ■今回は登場人物も多くて、全体に説明が多かった印象。あと、ネーミングが今ひとつピンとこないところがあって。例えば、「タクヤ・イレイ」の”イレイ”っつーのは語呂が悪いというか、最悪なのは「ガエル・チャン」って・・・もう今後は”蛙ちゃん”て脳内で自動変換しちゃうじゃないですか! そういうところを見ていると、意外に富野氏のネーミングセンスは良かったのか?とも思ってしまいますね(笑) さて、とりとめのない感想で恐縮ですが、今月号を通して読むと、いろんなガンダム用語も含め、とても読みやすかったし、状況も分かりやすかった。ただ登場人物の設定が際立ったサプライズが無く、いろんな他の作品にみられる「ステレオタイプ」な人物設定というのが、少し残念だったかな。いままでにない斬新な物語を目指す!と最初に宣言されていたので、期待が大きすぎたのかも知れませんが。 まあ、まだまだ物語は始まったばかり、これから「あっ!」と言わせてくれるような展開が待ち受けていると信じて、楽しみに待ちたいと思います。今のところ、GAではオリジンの次に楽しみにしていますよ。この小説が始まってからGA立読み派が苦境に立たされているとか(笑) 次回はいよいよ主人公バナージと、密航少女オードリーとの初対面となりそうです。そろそろフルチンも出てくるのかな?>>「ユニコーンの日 2」へ 2007/02/04 shinji
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